2017年10月18日水曜日

ピタゴラ装置2017


講師の眞田です。

夏休み期間中(8月)の、小学校4年生の実習テーマは「しかけと運動」でした。傾いた板の上での運動の様子、てこや振り子の原理、またそれらが実際に応用されている道具などについて学びました。その集大成として、各クラスでアイディアを出し合い、全体で協力してピタゴラ装置の作製に取り組みました。




以下、一連の流れの動きを説明します。
①スタートはガウス加速器、鉄球が加速、ループしてビー玉に当たる。
②ビー玉はレールを転がっていきプラカップに入る。
③滑車によって反対側のプラカップが上がり、その途中で遮断機に当たりビー玉が転がり出す。
④転がり出したビー玉は縦方向のてこに当たって下から上への動力伝達が発生する。
⑤高い位置からビー玉が押し出され、レールや螺旋の道を通り木の板に当たる。
⑥木の板のドミノがスタートして振り子に当たり、その振り子で次のビー玉が動き出す。
⑦ビー玉は③と同様に、プラカップから遮断機の動きを発生させる。
⑧次のビー玉は坂を転がり、2回跳ねて橙・緑のドミノを倒し出す。
⑨大きなドミノが倒れることにより、その上に乗っていた重りがはずれ、ロープウェイが動き出す。
⑩ロープウェイの重りは台車に当たり、台車が動き出す。
⑪台車がぶつかって止まる時の反動で、台車の上のミニカップが倒れてビー玉が転がり出す。
⑫ビー玉はレールを転がり、ゴルフボールを押す原動力となる。
⑬押し出されたゴルフボールはプラカップに入り、机から落下する。
⑭その落下の力でびっくり箱とくす玉が引っ張られて動作する。

子供たちから出されたアイディアの仕掛けをそのまま使っている部分もあれば、せっかく出てきたアイディアを何とか形にしようと試行錯誤した結果、最初に出てきたアイディアから離れた形状になってしまったものもあります。また、部分部分は動作するのですが全体を通して動かしたときに変な挙動を示す仕掛けが出てきたり、何度も動作試験を繰り返していくうちに少しずつ壊れてしまったりと、テレビ番組や投稿動画の裏側の苦労が良くわかりました。
残念なのは、子供たちが見ている前では一度も最後まで続かなかったことでしょうか。最高記録は、前述の⑫から⑬への動きが続かずに止まってしまいびっくり箱とくす玉が動作しなかった、というところまででした。9月に入っても動画を撮り直し続けて何本か成功動画を撮ることができ、それを観てもらうことで勘弁してもらいました。

来年にはどのようなアイディアが出てくるのか、今の小学3年生はこの装置を見て何を考え何を思ったのか、全てが良い方向に進むと嬉しいですね。